2021年7月23~25日に吉祥寺シアターで上演された舞台「デストルドー9 アドゥレセンスの聖戦」(デスナインAD)を観劇してきました。
ありがたいことに全6公演現地で観劇することができました。
感染症対策をしていただいたスタッフの皆様、大変な中対策し出演してくださったキャストの皆様ほんとうにありがとうございました。
アーカイブ配信も終わってしまいましたし、次デスナインADを摂取できるのはDVDですかね…
DVDが出るの本当にありがたいです…ありがとうございます…
2週間経ったのが嘘のようです。昨日のようなもっと昔のような気がします。
というわけでネタバレ満載で感想とあほみたいな考察を書いていきます。
台本を見ながらなので、流れに沿って書いていきます(自分でも後で読み返したときに?となるのでシーン番号を書いときます)
デスナインの解説は脚本の渡辺流久里先生が丁寧にしてくださっているのでそちらをどうぞ
note.com
(おわりとかほんといやなのでそんなこと言わんでください…)
(デスナインはわかっててもおもしろいのでこのnoteの内容知っててもオタクはどんだけでもやんやできるので続き本当に待ってます)
デスナインADの感想をめっちゃ簡単に言うと、これまで上げられたオタクの期待を棒高跳びで超えてくる最高の舞台でした。
6公演とも泣いたし、しょっぱなからやべえの浴びた初回は「おえっ」て嗚咽を心の中で漏らし止まらん涙を垂らしながら劇場を後にしました。
トイレで鏡みたらマスクはびしょ濡れだし目は腫れてなくなってて笑った(泣いてた)
デスナインADのおもしろいところは、観客によって初見の印象・物語の捉え方が違うだろうなというところです。
今回だと観客の種類が大きく3つに分かれると思います。
(1)デスナインADだけ
(2)初演→AD
(3)初演→アンドロギュノスの乙女→AD
私は全部追っているので(3)’に該当するんですが、記憶をいい感じに消して他のパターンも楽しみたかった…
というわけでこの文章は、初演・IT・ドラマCD・「或る少女たちのすべて」・アンドロギュノスの乙女・アベルとカインの黙示録(更新途中)などを経た、いちオタクの観点から書いてます。
1
謎の青年
配信では薄暗いシーンは見えにくかったと思いますが
冒頭のシーンは初演の冒頭のシーンの再現かなと思いました。または1富士山のシーンか?(そんなもんはないです)
ちなみに初演の冒頭は束田唯(演・新井裕士さん)が手を伸ばすところから始まります。それが意味するところは……続きは初演の台本で!
青年が最初の台詞を話し始めたとき、「コイツか」となるのはとある事情を抱えた特殊なオタクです…オタク’とでも言っておきましょう…
ADの台本を読んでいただくとわかりますが、ちょいちょい台詞が公演回によって変わっていますね。
何ステ目でも物語として成立しますし楽しいんですが、複数公演観る側にとってはこういうので違いを楽しめるのもいいですよね。
2
そして謎の男から場面がかわり、軽音部の部室へ。
舞台は2018年と明言されるのも(元々ストーリーで明かされてたけど)おもろいですね。
航汰と涼成があち~~!!!!!!って窓開けるところめっちゃ好き。窓が開く音とともに蝉の鳴き声がして、閉められるとともに聞こえなくなる。
ロックとは?
1ステ:メロイックサイン?
2ステ:↑と似たような
3ステ:石!(※問題作)(みんな一瞬石になってしまったね)(頭フル回転させてThe Rolling Stonesおるしな、正解!とまでいきました)
6ステ:「北極でタンクトップ」「ロックだね~」
5は忘れちゃったけど6ステ目と同系統で、ワイルドだろ~?的な航汰のボケに涼成がのってくるという漫才か?みたいな感じで大変おもしろかったですね。
そして部員がかわるがわる話していくのですが、雑談に紛れて大事な情報がぽろっとでてくる。
「流夏のつづりは?」「Rの方です」
公演開始まで、なんなら1年半くらい公式twitterやブログに登場してきた謎の少年R。
ADの登場人物の中にイニシャルがRになる人物は何人かいましたが、ここでほぼ答えが出される。
(あんま考えてなかったけど、佑希先輩って言っている時点でBクラスの中で流夏に絞られるんですね…)
その後も意味深発言や行動があるのでわかりやすいですが…
例えば、「オリンピック」「中止になっちゃうけどね」
”今”を生きている我々にとっては2020年のオリンピックは中止になってしまったし、せやなってなるし、絶えず会話は続いていくので流してしまいがちですが、違和感を残す台詞でしたね。
流夏はずっとゲームをしていて部室での会話はあまり興味がなさそう。
この流夏の中身は本当は別世界の流夏で、流夏は「軽音部のみんなが死ぬ」世界を何度もやり直している存在。
ゲームとも言っているし、どうでもいいシーンはオートで飛ばす感覚なのかなと思いました。
部室の会話の中でも、佑希との会話はちゃんとする様子。佑希との会話(というか佑希の家族についての話)はきっとゲームの難易度調整や進行に影響する部分だったのでしょうか。
大勢がいるときの会話でうまいのが観客の視点の誘導かなと思います。
見ておきたい人に視点を固定しちゃう人もいると思いますが、普通は喋っている人に目がいきますよね。
メインスポットが当たっている人が舞台の左側にいる人から右側にいる人に変わったり、話しながら移動することでスポットが当たっていない人にも目がいくんですよね。
視線が移動するときに「あれ、今この人こんなことしてるんだ」とか思っておもしろくなりました。(ちなみに本当にスポットがあたっているわけではない)
それをふまえた上で、配信映像にあまりのらなかったのがめっちゃもったいないのが、メインの台詞を言っていない人の演技。
もちろん舞台上にいるわけなので、台詞がなくても芝居をしているのが当たり前なんでしょうけど、観てほしかったところが多々ある。
表情がカメラの死角になっていてよく見えなかったり…全カメラ分の映像ください…
そもそも現地でさえ目が足りません!千里眼の魔物なのにね。目ん玉1000個ください。
部室にやってきて、部員たちに声をかける前の椿先生の思いつめた表情とかみんなに見てほしい…椿先生…
澪と顔を合わせて、目を逸らす椿先生…
利害の一致、大変おいしくいただきました(これだから魔物はクソ)
どうしてBクラスのガラテアが椿先生の姿になったかというのは台本に書いてありますね。
のちの航汰の台詞でも出てきますが、椿先生は軽音部の子たちが大好きで、この子たちをプロジェクトFで死なせないために自分ができることならなんでもしたんだろうな。
澪は自分が死なないために(それはそれまで死んでいった施設のみんなのためでもあるんだろうけど)そういう手段をとったわけで。
澪の元々の性格もあるだろうけど、軽音部のみんなに仲間意識を持てなかったところが不適格者らしいですね…
でも椿先生にちゃんとお辞儀したり礼儀正しいところが好き…
「澪ちゃん」って言われて睨んでいるところも可愛い。
それにしても8人分の缶ジュースは重てえ!誰じゃ缶ジュースに睡眠薬入れて眠らせろみたいに言ったやつ…委員会か?そんなに重たいもん椿先生に持たせんな……唯行ってこい…
部員がキャッキャしている間も誰とも話していないときの椿先生はずっと思いつめた表情をしている。ごちで~すと言いに来る部員にたいしてはぎこちない笑顔で答える。
澪は一カ月も猶予があった(同じチームになる軽音部とコミュニケーションをとるため)のに当日になんできた?最初からイライラしてるの最高に不適格だよ…
でも合宿来る?に行くと即答するのは偉いね。違う合宿になっちゃったね。
澪は佑希に対して「ヘラヘラ笑って、人に適当に合わせて、誰にも興味ない」と言うけど、これは束田唯(Eクラスのカルディア)と似ているというか束田唯から引っ張ってきた言葉っぽい。
佑希は心の底から笑っててみんなのことが大好きという人物という印象なので、澪が1カ月佑希を見てきて、何も知らない(ように見える)佑希に腹が立ったんだろうな。
おそらく軽音部のみんなと接触しなかったのもそれが嫌だったんだろうな。
今も結構幸せ、というのが佑希のどこまでの本心かわからない。
神楽に言ってしまったことをずっと悔やんでいるけど、きっと傷を抱えたまま歩きだせる子なんだろうなと思います。
佑希の願い事が神楽に関することならもう願ってもしょうがないもんね。
そしてこの後、飛び降りて命を絶つ椿先生……澪が後にそう語るシーンとても悲しかった。
(デスナイン、飛び降りさせがち。他にボールペン刺殺しがちというのもある)
3
そしてシーンがかわり、小早川兄弟が登場。
「お前らはAクラスと戦う、Bクラスだ」って言われたとき、台詞はないけど表情と口の動きで澪が絶望していってるのがわかって悲しかった。
佑希が無能なエンケパロス、戦わされて負けた方が餌になる(ランクの低い方が不利)と知っていたらそうですよね…。
口答えする澪に対し、惣一パパが警棒を振りかざす。打たれる演技うますぎんか?
(松原さんのやられる演技が上手くて逆に浜崎さんの方が苦労したと聞いてすごすぎて笑った)(全然関係ないけど、大人組で浜崎さんめっちゃいじられてたようでめっちゃおもろかった)
そして登場するAクラス(ここで戦闘服お披露目だったのですが絵面が強すぎて逆に笑った)
なぐりさんのshowroomでキャストさんの印象をきいていましたが、厚いの意味を視覚で理解するオタク。厚いし強い。
オラついている陸と駿介(出から衝撃が強すぎる)、びくびくしててきゃわな翼を心配する大輝(優しいのか?と思わせておいてこいつが後にやべえやつやなとなる)
由季央がみんなと再会したときに真っ先に近づくのを止めに入る陸と駿介いいですね~~~~フッ軽(?)
やっと終わる、あと1クラス倒せば…というときにBクラスの中に佑希を見つけたときの神楽の気持ちどんななんすか。よくあんなポーカーフェース貫けたね……
私だったら膝から崩れ落ちるよ…と思ったけど、推しがサプライズで現れたときに驚き通り越して地蔵なオタクと同じか?(オタクと同じにするな)
ここで一番好きなシーン始まるんですけど…M1最高すぎんか????(M2なのかな?)
初演のM2勿忘草を彷彿とさせる演出ですが、あっちが何度も脳天ぶち抜いてくるタイプだとしたら、こっちは首を絞めて殴ってくるタイプの衝撃。(個人の感想です)
美しい音楽からゴリゴリの音楽になるのずるい…
ピアノの音のときの手を振るの音楽と相まってめっちゃ美しかった。
ゴリゴリの音楽(良い言い方がわからん)のときのダンスもかっこよかった。最初の入りで全員の動きが揃うところ鳥肌が立ちましたね。
そして最初は台詞を言うときバラバラに散っていくのに、どんどんAクラスとBクラスで向かい合って言い合っていくような対立構造になっていくのすごかったですね。
声に出して言いたい日本語1「カルディアは命だから」(復唱するオタク)
舞台前方に一列に並んで上を見上げているところ、高見の見物をきめてしまってすみません…大変良い眺めでした…。
オラついている(主に陸・駿介)Aクラスがぎゅうぎゅうに並んでるの可愛いね。
命に跪くところ、この甲乙つけがたい全部名シーンの中でも正直一番好き。
跪かれるほうのカルディア二人だけ立っているのも好き。初演と違ってカルディアがつよつよなのも好き。(初演は守られる系カルディアでしたね)
デスナインITの「いつか辿り着く未来のために」のときもそうだったけど、音楽が終わるのに合わせて台詞が終わるのめっちゃすごい。(初演もそうだった?もう思い出せないです)
しかもあの人数でとんでもない数の台詞数あって跪くところまで持ってくるのすごいし、最後長台詞でどんぴしゃで終わらす青年(あらちゃんさん)まじすごいな。
そしてここの青年の台詞に刺されるオタク。グサグサ刺してくる上に、一番上から見下されるのでついつい睨んでしまった…何回も悔しい思いをしてきたので…(あらちゃんさんすんません)
冷静を装ってるけど内心めちゃくちゃ焦っているんだろうなという神楽。
どうにか佑希が参加(アラヴォーナス)することをやめさせようと、「もっと強いのを連れてこい」って言ってるんだろうけどどうにもならないし、佑希がおそらく(幾実以外で)強いんだろうなあ。
澪がガラテアに手を伸ばそうとしたとき、佑希だけでなく神楽が止めに入ろうとしたのは最初気が付かなかったし、怜人が「失敗する」と言っていたのも「アラヴォーナスが失敗して餌が無駄になってしまう」という意味かな?と思っていたのですが、最後まで観て怜人と神楽の真の目的を知ると、「佑希が死ぬぞ」という意味だったのかと理解してオタクがしにました。
おそらく脳であるエンケパロスの怜人には、佑希とこの場で再会してからの神楽のとんでもない動揺が伝わっていたのでしょうね。(頭の中で神楽が「どうしよう怜人」みたいな感じで一方的に話しかけてたらおもしろいなと思った)
あと、歩生が立っているときにだいたい手後ろで組んでるのめちゃくちゃ好き。さすが幾実さん…!てなるだけあって戦士感。
4
シーンが変わってなんかよくわからんおしゃ髪のお兄さんが出てくる。
アンドロギュノスの乙女を経ているオタクは染谷律だとわかるけど、そうじゃない人にはとってはこのシーンはよくわからんしどう少年たちに関わってくるのかわからず混乱する要因になりそうでおもしろい。
そんでもって、さっき見下してきた謎の青年が雰囲気をガラッと変えてきて普通(?)の人感出してきてたのもおもろい。
「どうぞ」と着席をすすめられたのに握手しにいったり、わざわざ隣の席に座ったり。
そして瀬川皐月と名乗る。
初見の人には謎の青年と瀬川皐月は同一人物に見えていたのでしょうか?
私は自分が初見だったら、下手したら別キャストだと思ってそうだなと思いました。
新井さんのお顔をもう覚えているので同一キャストだとわかるし、青年の正体も、瀬川皐月・束田唯についても知っているので、は~~~んこいつ……となりました。
この瀬川皐月は陽キャに見えたでしょうか?気になるところです。
私個人の印象は、同名の「いつか辿り着く未来のために」に出てくる瀬川皐月でもなく、謎の青年ががんばって陽キャを演じているように見えました。(オリジナルの束田唯の最初の印象が言葉を悪く言うと、人とあんまり関わりたくない陰キャって感じだったので…)
そして、この律たちのいる時間軸も普通に観ているだけでは佑希たちと同時並行で進んでいるように見えますよね。
でも、アンドロギュノスの乙女を観た人にはこの染谷律が2021年3月以降の時間軸だということがわかるんですよね。
これはアンドロギュノスの乙女のネタバレになってしまうので白文字で書いておきます。気になる方はどうにかして読んでください(個人サイトか?)
アンドロギュノスの乙女で律は大切な人を失い、死のうとします。しかし、死ぬことをやめ、そして傍観者であることを止めて当事者になることを選びました。どう行動するつもりだったのかはわかりませんが、この瀬川皐月の話を聞いて、プロジェクトFの施設まで行くのは彼が進んだ証でしょう。
律は皐月との話の中で「大切な人がある日突然いなくなる気持ちはわかる」と言います。いなくなったのは2019年、死んだのは2020年。2020年までの律は傍観者(何が起こるのか知っていて何もしない人)でした。
そして、律が死のうとしていたのは2021年3月20日でした。この日、律は死ぬのをやめて当事者になることを決めました。
皐月の「誰もまともに聞いてくれなかった話」に耳を傾け、協力するとまで言った律のスタンスは当事者に思えます。
つまり、2021年3月以降の染谷律だろうと推測できます。
それだけでなく、律がプロジェクトFについて知るのは弟の染谷奏太がプロジェクトFに参加した2019年(初演の時間軸)以降です。
佑希たちの生きる世界が「2018年」と最初に名言されてしまったので律が彼らと同じ時間軸にいないことがわかってしまうんですよね。
5
さて、話はBクラスとAクラスに戻ります。
Bクラスを煽りに来たAクラス(と見せかけて多分怜人はBクラスの指導に来ている)(陸と駿介は煽ってる)
ずっと体調が悪そうな翼……はやく帰ってあったかいお布団で寝ようね……ほんまプロジェクトFと委員会は~~~~~(ブチ切れ)
ここのシーンのガラテア操作の動きめっちゃかっこいいですよね!!!
特に一列に並んで順にわ~~~ってしていくところが好き。演舞みたい。
怜人がガラテアと一緒に回し蹴りするとこがえぐかっこよくて大好き。
他のとこでも操作するときのブンて音に合わせて手をシュンて動かすのも好き。
ガラテア二人とも力強いけど軽やかに舞ってて好きです。
今回こういう大勢での会話の中に流夏の大事な台詞を入れてきますね。
重大なことを言っているのにスポットが当たる人がすぐに変わっていくから観客に考える暇を与えない…
(ゾンビは初演で散々考えろと言われたので考えたがる)
いきなり流夏が「桔平じゃないともっとひどいことになる」というところは流夏以外がAクラスのガラテアの標的にされた場合、今後の展開(流夏にとってはゲーム進行)がひどくなるパターンを経験済みということを示唆していますね。(なぐりさんの配信?でも聞いたような)
下手したら誰かがこの時点でB&Eされていたりしたのでしょうか。怜人は神楽が佑希を生かしたいことを知っているはずなので佑希や澪をターゲットにはしないはず。そもそもオリエンテーションとしてガラテアの操作の仕方やアラヴォーナスの仕組みを教えようとしているはずなので、B&Eするまでしないと思うし、怪我をさせる程度にするはずだったと思うんですがね…。
澪を痛めつけるのはパフォーマンスであって、Bクラスに「本当にやばい殺される」と危機感を持たせようとしているような気もします。もしかすると手が滑ってB&Eしてしまったことが繰り返しの中であったのかもしれないし、澪や他の誰かをかばって佑希が負傷・B&Eされてチームが機能しなくなったパターンもあったのでは?という気もしてきました。
何ステ目か忘れたけど、「大丈夫、僕が守るから」的なことを流夏が桔平に言ってて泣いた。
流夏にとって桔平は大事な友達なのに桔平に怪我をさせないといけないってどんな気持ちだよ…
最適ルートが桔平を犠牲にするって気付いてそれを何度も繰り返すことになるんだね。
そんでもって流夏はAクラスの圧からBクラスを逃がしつつ(特に大事な澪は後ろに隠そうとしてる?)、桔平を狙われやすい位置に誘導する。
彼らの間にどんなやり取りがあったのかわからないけど、桔平も怯えているみたいなのに流夏を少し後ろに隠しているように見えました。
1・2ステ目は見てなかったんですが、流夏あからさまに桔平を押し出しましたね…
桔平はどう思ったんだろ…
それにしても、ここのガラテア(美琴)に首を掴まれて持ち上げられる澪すごかったですね。本当に首を掴まれて持ち上げられているみたいでした(語彙力)(ああいううまい体の使い方みるとずるい…ってなるずるい)
他のシーンでもそうだけど、突き飛ばされたり、倒れ込んだりがみなさん本当にうまい!!!!!!!!ずるい!!!!!!!!!私もうまく倒れ込みたい
あざとか大丈夫でしたか……でも本当に良い突き飛ばされっぷりでした(拍手喝采)
7
そしてBクラスの訓練の期間が始まります。
澪ズブートキャンプ控えめに言ってやばない?
腕立てで片足を反対の足に乗せて負荷あげてんのめっちゃ好き。
バービーからの宙返りあほほど安定しててめっちゃ好き。
回を重ねるごとに流夏の取り組み方が真剣になっていっている気がした。
そして上の方でその様子を見ているAクラス。
「これがAクラスの高みの見物か…!!!!!!」
全然関係ないところでめちゃくちゃテンション上がった。
高みの見物をきめているAクラスの台詞は全部心の声なので、会話しているわけではないけどなんとなく流れができているみたいだけど、独立しても成り立つ独り言。
そんな中、由季央の声に対して怜人のみが答える。エンケパロス感~
怜人は2年間、みんなの心の声を聞いてフォローしてたんだろうなと思った…そうじゃないと12クラスも…
そんでもってまだうまくいかないBクラス。
澪の言葉で惣一パパの言葉がフラッシュする。
甥を息子の身代わりにしようとした挙句、生きていると知っているにも関わらず「お前のせいで死んだ」なんて言うのなんなん。
8
佑希はAクラスの元へ。始まるB&E講座。
1ステ目は「教えてくれるなんて余裕な奴やな…」と思ってたんだけど、怜人の思惑がわかってから本当に純粋に教えてくれてるんやな…となった(10%くらいなんの意図があるんや…と思ってましたごめんね……今まで見てきたエンケパロスが小早川幾実なものなので…)
それにしてもB&Eの説明わろてしまいました。
怜人「ガラテアに部屋の中に入ってもらう。見つけたらあとはガラテアに任せればいい」
佑希「どうなるんですか?」
怜人「ガラテアはピグマリオンを愛しているから結婚する」
オタク「は???????????」
部屋に入ってからの展開はやない?ガラテア手がはやいぞ。
9・10・11
前シーン(2018年)で「九州支部が新設される」って言っておきながら、次のシーン(2021年)で当たり前のように九州支部が挙げられるのおもしろいですよね。
時間軸が同じに見せかけるミスリードに「あれ?九州支部もうできてるの?」という違和感を持たせられる。
初演のときも好きな演出だったんですけど、同じ話題を別空間で別々に進めていくのめっちゃいいですよね。
ただし、律たちは時間軸が違うので役者さんが舞台上で同じ場所にいることがないという演出もおもしろい。(階違いで同じタイミングで出ることはありましたね)
Bクラスは綜真からデストルドー関連について教えてもらっている。Aクラスは翼を取り囲んで思考の統一を図っている。
初演のとき考えろと言われて育てられたゾンビなので、「考える」に執着していると繰り返します…
Aクラスは考えているようで(翼に考えさせているようで)、みんなの思考を奪うようなやり方をしていますね。これがずっとしてきたことなのかわからないけど…
神楽が「俺がどう考えるのか考えろ」と言っててうわ…となった。
自分で答えのない正解を考えることは大変だ。他人の考えに合わせるだけならその考えをトレースして自分で納得すれば、まるで自分も考えているような気がするから楽だよね。全て思考を他人に委ねているだけなのにね。
陸と駿介は神楽と怜人に、歩生は幾実(幾実が来るまでは2人)に行く道を委ねている。
大輝は我が道を行っているように見えるけど、「デストルドーを倒す崇高な使命」という他人から与えられたものに依存しているだけで結局は自分で何一つ考えていないのと同じになってしまうよね。
由季央はこの状況に疑問を抱いているけど、Aクラスの方針を変えることはできない。
仁、何を言い出すんだって感じなんだけど、「味方にもB&Eできる?」って。
集団の多数決の発言ってこわいですよね。冗談のつもりだったのに人の口を介するごとに言葉がどんどん重くなっていって冗談じゃなくなることがある。
B&Eする雰囲気になっていたけど、B&Eは「再起不能」になってしまう。
最初は翼の指を折る怜人にひどいと思ってしまったけど、”B&E”から”骨折”にすり替えたんだとしたらすごいよね。頭の回転の速さ…ポーカーフェイス…
まあ骨折も痛いのでひどいんですが…そもそも人間が人間の骨折るってどんなゴリラ…
翼痛かったね……
これを駿介が書いているっていうのもこれまた激しんどポイント99999点ありますね。
上の学年のこと先輩つけて呼んでた時期あったのかわいいね。
それと同時に今はみんなでご飯食べてないってわかって悲しいね。
ワイが食堂のおばちゃんになってうまいもんいっぱい食べさせてやりてえ…
(怜人がラーメンなのにめちゃギュンってなった)
(そういえばロールキャベツ作ろって思ってたのにキャベツ全部千切りにしてしまって絶望している)
12・13
舞台を観たときは、「こういうシーンが今回多いな」とぼんやり思った程度だったんですが、台本を読んで構図がおもしろいなと思ったシーンの話をします。
「お前のせいで」とひどいことを澪から佑希に言う。
澪が佑希を突き飛ばして去ろうとしたときに、佑希が澪の腕を掴み名前を呼ぶ「澪!
」
澪は佑希の腕を振り払う。
直後の回想で
ひどいことを佑希から神楽に言う。
佑希が去ろうとしたときに、神楽が佑希の腕を掴み名前を呼ぶ「佑希!」
佑希は神楽の腕を振り払う。
構図が同じだけど、佑希は神楽視点から澪(かつての自分の立場)を見ている。
佑希はプロジェクトFのことを帰ってこれないような死ぬものだとわかっていた。
神楽は帰ってこなかった。
澪はプロジェクトFの内容も知っていて、大切な家族同等の存在が帰ってこなかった。
去ろうとする澪の腕をつかむシーンが2回あるはず。
1回目は払われるけど2回目はチャンスがほしいと繋ぎ止める。
佑希は神楽が掴んでくれた手を離したことがあるから、1回目で神楽の立場・感情を
追体験できたのかもしれないですね。
澪が言うように、9日後に負ければ死ぬとまで言われているのに佑希たち軽音部には危機感がなかったかもしれない。
佑希は神楽が生きていたことに安堵して、自分たちを殺して神楽が生きられるならそれでもいいかと思っていた?
負ければ死ぬって言われてたけどそんなことないって心のどこかで思ってた?
ここから助け出すって言ってたのはそういう選択肢もありって思った?とりあえず一緒にここから逃げようみたいな意味だった?
佑希は話し合いの中でなぜ「死にそうな顔」になっていた?全部自分のせいだと思っている。
もしあのとき神楽の代わりに参加していたら、神楽をこんなところに来させることにはならなかった。Bクラスの足を引っ張るようなことにはならなかった。
最初から無能なエンケパロスと言われて、訓練でうまくいかない、澪にはお前のせいだと言われ続け、Aクラスにもそう言われる。
そもそも澪に佑希が無能なエンケパロスと教えたのは誰だ?
施設にいたときにプロジェクトFに関して教えられていた(情報が漏れていた?)からそこからだろうか。
明るく振舞っていたように見えた佑希の心の内がようやくここでみんなに見えるようになってきた気がする。それでやっと佑希はみんなを頼れるようになって、みんなは佑希をささえられるようになったのかな。
エンケパロスだから他のみんなの心は見えても、エンケパロスの佑希自身がどう考えているかは誰にもわからないもんね。
途中で、航汰が椿先生の話をするところぼろくそに泣いてしまった。
この子たちの笑顔のためならなんだってする、っていう椿先生の愛が見えた笑顔でした。
15
ここで惣一パパが佑希を”甥”ではなく”息子”という意図何なんでしょうね?
直前のシーンで佑希たちが生きている姿を見せられていたのに、「佑希は死にました」と突き放される。
Aクラスが2年前の事故で死んだことになっていたのに実は生きていた、という前例があるので、この台詞も佑希が死んだのは嘘で、実は施設内で生かされているとミスリードも考えられなくもないですね。
(初演を観ているオタクはAとBが最終的に死ぬことを知っている)
16
小早川幾実の不穏シーンきましたね。
幾実に関する考察はプライベッターで書いてもうまとめる気力がないのでリンク貼っておきます。
privatter.net
ここ以降で不穏な小早川幾実に対して光の照明と不安にさせるBGMでオタクを惑わしてくるのずるいです。
幾実はただの人間なので、そんな力持っているはずもないのに、「こいつ何か干渉している…!?」と疑ってしまいましたね。
怜人と神楽が急に苦しみ始める。そんな二人に対して幾実は心配する様子もない。
17
Bクラスがまとまっていくシーン。
佑希は幾実や怜人のように上に立ってみんなをまとめるタイプではない。
自分の心の中の弱い部分をさらけ出してみんなに支えてもらうことができる子。
澪はコミュニケーションへたくそだね。
こんだけ突き放されてもめげない佑希が逆にすごい。目をみて口論してるのいいですね。澪に今までこんな風にぶつかってきてくれた人はいないんだろうな。というかこんな風にぶつかってきてくれる人ってなかなかいないですよね。
澪を引き留めるのにしがみつく佑希かわいいし、澪のフィジカルがつよすぎてもはやかわいい。照れてる澪も大変かわいかったですね。
練習の中で澪の心の声が聞こえないというのを音でかき消すという演出が憎いですね。これだけの悲痛な叫びがカルディアに聞こえないのか。澪はどれだけ他を拒絶しているんだろう。
ここの翊動めちゃくちゃ好きなので音源買わせてください…いや他も全部好きなんですけど…
デデデデって澪がフォーメーションから抜けるところ音楽の作りが天才か?
ここの「ちゃんと傷つきたい」綜真……素人が何言ってんねんという感じですが、井上さんめちゃくちゃ良かった…公演中盤くらいからギアがあがりまくってめちゃくちゃ良い演技でしたね…戦いの中で成長するタイプ…
そんでもってこれは台本で状況を確認してほしいところ。
デストルドーに囚われそうになっている澪に佑希が手を伸ばす。
自分自身が否定してきた澪の生を佑希が肯定してくれる。
頷き合うエンケパロスとカルディア最高ですね…
そしてやっと澪の笑顔……
Bクラスの様子を見ていた怜人と神楽の台詞、二平さんがキャスでおっしゃっていたけど、神楽の「ああ」に込められる感情の情報量がすごい。使い分けるのがすごい。
神楽の「ああ」三段活用はDVDでチェックします。(記憶ないマン)
二人はあのBクラスがようやく同じ土俵に立ってくれた。これで自然に負けられるとでも思っただろうか。デストルドーに勝ってくれると淡い期待も抱いた?
19
そして束田唯。「委員会」の人間っていうのがね~~委員会なんなん。
関東第二支部はパスワードでロックされている。東北支部も閉鎖。
そして、東京本部も閉鎖している。このときは2021年。
初演の2019年に事故が起こり、死亡したと言われているS・Eクラスの18名は東京本部の地下で10年間の眠りについている。
Eクラスのカルディアである束田唯ももちろん眠っている。
ではここにいる束田唯は何者か?というのはなぐりさんのnote参照ですね。
惣一パパはこの束田唯のことを人間じゃない、と発言するが職員たちはどこまで知らされているんでしょう。眠っているはずの束田唯がここにいるのはおかしいと思うのでは?それとも「委員会」にはEクラスの束田唯とは別の束田唯がいることを知っていたのか?
20
戦いを翌日に控えたAクラスの焦燥。
今までは12クラスも殺してきたことに対して、心の奥では殺人だと思っていたのかもしれないけどデストルドーを倒して世界を救うための犠牲だと自分たちを無理矢理納得させていたのかなと思った。
それがここにきて、由季央が自分たちを「殺人者」と言ってのけ、みんなそのことを自覚してしまう。
翼はこの2年間で一番心をすり減らしてしまってそれでも思いとどまっていたからあんな姿になっていたのだろう。それが「殺人者」と自覚させられたことで、どうせやることは変わらないとBクラスを殺してこようとする。
由季央が「大切な人に前と同じ顔で会える?」と問いかけたときに真っ先に陸の心配をしてしまった。
崩壊しかけていたAクラスが怜人と神楽がきたことでまとまり始める。
怜人に問いかけて安心させてもらうことで精神を保つ陸。駿介は怜人の言葉にずっと頷いている。仁と大輝はぶれていない。
一番ぶれている由季央には「友達を殺す」という気持ちを共有し、歩生と翼には謝って自分の心の内を晒すことでこちら側に戻そうとしている気がする。
本心なのには違いないと思うけど、怜人は神楽と自分の目的を果たすためにAクラスの心の声を聞いてこの危機に当たっていると思った。
仁役の斎藤さんと桔平役の雨澤さんの配信で少し役のことに触れていたんですが、
大輝はこの行いが良いことだと思ってるので、周りから見れば狂人で本人からしたら普通
仁はこの行いがやばいことだとわかっているけど神楽が望むことなら普通にする
という違いが面白かったですね。
仁は神楽と怜人がBクラスを勝たせようとしていたことに対して台詞上は二人を責めてはいないけど、どう思っていたんでしょうか。教えてほしかったのかな。もし事前に伝えていたら仁は神楽のやることならと賛同したのかな。それでも自分が死ぬのは嫌だよね。
そして鼓舞してまとまりかけたAクラスの元に幾実が来る。
どうせどっちも死ぬのならここで追い打ちをかける必要があったか?最終的には生き残った方をSクラスのガラテアに食べさせると言っているけど、Aのガラテアがレベル12・Bのガラテアがレベル1だとしたらやはりAを食べる方がいいんだろうか?
幾実に対して神楽も怜人も反論ができない。
幾実は畳み掛けるように話す上に反論の隙がないので勝つ方法は喋らせないこと…いやでも無視できないよね……わかるよ…
ついに翼が壊れてしまった。満身創痍なのに骨折までさせられて、挙句勝ち確をひっくり返されて死ぬ予定になっていて、その理由が友達を守るだったらそりゃ気がおかしくなるよ。
頼(Sクラスのカルディア)と同様に、神楽も自分の命を盾にして相手を従わせる。
頼は切羽詰まっていた印象だけど、神楽はずっと冷静沈着で怜人と二人でAクラスの支柱という印象だった。
翼の手踏みつけるところはヒールで凄まじい音を出しつつ踏んでるように見せかけてぎりの角度保ってるの冷静すぎてすごい。
ここで出てくる声に出して言いたい日本語2「そんな段階だったのか」
初演の声に出して言いたい日本語「どういうシステムだよ!」とともに汎用性のある台詞ですね。
他のみんなは自分たちが犠牲になって死ぬことを非難しているのに、大輝だけはプロジェクトFに対する意識の相違にがっかりしているところがぶれなくてすごいなと思う。
幾実にどんどん引っ掻き回されていって、怜人が後ろを向いているのがとてもつらい。
それでもなんとか幾実に勝つ方法を、Aクラスをまとめる策を考えているのだろうか。
キャスティングの話きいてえ~ってびっくりしたのが、幾実(183cm)より小さいこと。たしかに怜人が幾実に掴みかかろうとしたときに幾実より背が低くて幾実の圧倒的な存在感を強くしていたなと思いました。
21
ここの惣一パパに対する唯の言葉がこっちにも刺さってくるんですよね。
「言われるままに流され戦いを放棄することを選択した結果がこれだ」
(選択しないという選択をして結局何も選択できていない愚かな我々)
パパもだけど律も過去にピグマリオンが死ぬのをただ見ていただけなので唯の言葉でめった刺しにされてそう。大人ならピグマリオンを救う手立てを考えられたのかもしれないのにね。
それでも律はその事実を受け止めて今の自分にできることをしようとしているんですよね。
23
前シーンのまま回想が始まる。
他のピグマリオンたちは舞台上に残って動かないまま佑希にスポットライトが当たる。
前の佑希の回想と似ているけど、神楽が見ているところ(つまり神楽の回想)という点で異なる。
佑希は嘘をつくのが下手なのが顔でばれるけど、神楽の嘘(プロジェクトFに来てからの神楽の態度)が佑希に通じないのは佑希が神楽のことを信じてるからっていうのがしんどいですね。
神楽は佑希を守るためなら地獄に堕ちてもいいと言っていますが、実行済みなのがすごい。
佑希がプロジェクトFに神楽の代わりに行くことが決まってしまったのにそれをどう抑えて予定通りに自分が行ったのかよくわからないけど、Aクラスのガラテアは実姉の美琴になってしまっているし。
佑希を生き残らせるために、自分がヒールになって佑希に嫌われるの覚悟で振舞うし、Aクラスを道連れにしようとする。
そしてこのシーン、他のみんなは止まっているのに流夏だけは動いて二人を見ている。
流夏の特異性を表していますよね。回想なのだから流夏が本当にこのことを知っているのかはわからないけど、「この物語」を流夏は他のみんなとは違う視点で見ているということがよくわかります。
24~33
やっぱ怜人と神楽、脳内で会話してた……
B&Eされる直前のAクラスの叫びが悲痛すぎる。
大輝が「夢」と言ってるのはどこからどこまでなのかな、プロジェクトFに来たこと自体が夢だったのかな。
これを怜人は受け止めて全滅させていく…大切な仲間を…
途中で差し込まれる現在のシーン。ずるいですね。
彼らを助けに行けそうな希望をちらつかせるのずるい。もう過去のことで見ているだけしかできないのにね。
9人で操作しているBクラスに対して、2人になってしまったAクラスだけど怜人はBクラスを圧倒する。脳と心臓以外の機能を失っている(※怜人が説明してくれた)のに、一人でガラテアを操作している怜人すごいな…脳直で動いているガラテア…
「やり方、教えただろ」でドバドバ泣いてしまった。このために教えていたのか…
自分ができなかった友達を殺さないということを神楽にはさせてあげたくて、そのためなら大事な仲間と道連れになることを選んでしまったね。
みんなが2年間でズタボロになってるのを怜人はわかっているし、それから解放させてあげられるならあと一回の戦いで神楽を壊すよりもみんなで死ぬそっちの道でもいいかと思ったか。葛藤はあっただろうな……
2ステ以降は怜人の台詞の真意がわかってしまったので、変なタイミングで泣くこわいオタクになってしまいました。
死の欲動に抱きしめられる怜人。
始めてAクラスとして、友達のいるチームを殺してしまったとき、きっと怜人はAクラスのみんなの「死にたくない」って声が聞こえて友達よりAクラスの仲間を守ることを選んでしまったんだろうなと思う。
最初の1カ月はパニック状態だったって言われてるから、怜人は支配するタイプのエンケパロスだろうけど、みんなのことをしっかり受けとめていたんだろうな。
全てはAクラスを生かすためだったはずだけど、最後は死を受け入れてしまった。でも、怜人は自分の行動が誰かの未来を変えると信じている。
怜人はB&Eされてしまって意識がない状態(死んでないだけ)なのに手はピクピクと動いていて、なおも神楽をB&Eしようという意思を感じる。
まあここまでやってきてびっくりして、えー(B&E)事項なんですが、やっと神楽と佑希が(プロジェクトFにきてから)会話らしい会話をします。
「大切な人と一緒に生きていけたらそれだけでよかったのに、それすら許してくれないんだろ」って言葉が本当に悲しかった。
佑希はEクラスのカルディアと同じ境遇(親が死んでおじに引き取られる)だけど、みんなから愛される子に育ったね。
佑希は神楽がいなくなった世界でも、明るく生きて世界を愛していたね。空元気だったとしても。
それは佑希が神楽の手を握り、神楽が佑希の手をとってくれたから。
それは蝶の羽ばたきで、林檎の木。
佑希が「俺たちをこんな目に合わせた奴らを殴ってやる!」って言ったとき、泣きながら佑希もそんな段階だったのかって笑ってしまった。オタクと同じレベルやん。
澪は人を突き飛ばすけど、喧嘩!とか殴る!とか言っているわりに佑希が人を突き飛ばす描写はないんですよね。澪には掴みかかるけど。
そしてBクラス脳内会議で答えを決めた佑希はB&Eされることを選びましたね。
「生まれてきた意味がない」と言っていた澪が「生まれてきた意味はある、そう信じたい」と言うようになったの泣いてしまうね。
そしてこれまでずっと生まれてきた意味がないと言われ続けてきたデストルドーに対して佑希は意味があるよと語りかける。
これはデストルドーとマブなオタクのショートコントです(?)https://fusetter.com/tw/9j10L9DE#all
あと、キャラクター更新されたときに「???」ってデストルドーじゃん!!!!どう喋るの…?って思ってたけどデストルドーは喋んなかったですね。(そらそう)
幾実のガヤにも負けず、意識のない状態でも怜人と佑希(+B)は腕を動かし、ガラテアは澪と神楽を襲う。
意識がなくてもカルディアをB&Eするようにエンケパロスが操作するの、脳としてつながってる感じがあっていいですね。ガラテア(美琴)が神楽でなく佑希に狙いを定めたのは怜人が神楽の意思を受け取っている気がします。
B&E後でも“ちゃんと見ていた”デクシアマティ(右目)の澤山要(初演のEクラスの子)に通ずるものがありますね。
最後、倒れてしまったみんな(死んでいる)に駆け寄り泣き崩れる綜真。友達だったよね。
綜真は初演のときに元々の性格もあるだろうけど、Eクラスに対してキャンキャン吠えてたけど、Bクラスとつらい別れをしたからもう友達になることがこわかったのかな。
もしかしたら綜真は支配するタイプのエンケパロスとして立ち回ろうとしていたのかもしれない。それでも、綜真は問題児ばかりのEクラスのピグマリオンを受け入れる優しさがあった。(詳しくは初演参照)
他のピグマリオンの状況がいきなりよくわからない状況からスタート、カルディアは心を閉ざしているという同じ状況でも、ガラテアを操作できない佑希と、動かせた綜真。
綜真はエンケパロスの立場をわかっていたけど、それでもみんなを受け入れていたんだなと考えると、綜真おまえは…
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やっと3年前のことだったということが明言されました。
「久しぶりだね」いつからの久しぶりなん…(あとガラテアからパパって呼ばれる唯めちゃおもろと思いました)
この束田唯は大切な人の生きた記録を集めているって言ってるけど、唯の大切な人は誰なんだろう。綜真、Eクラス、Sクラスも入るか?
35
ねえ、最後。
まさかこんな終わり方をするとは思いませんでしたよ!!!!
台本を読んで、この場に本当はいるべきだった人たちの名前を見てほしい。しんどいね。
Aクラス高みの見物をきめてくれんか?3階席~!ってしてほしかった(?)
(暗いので見間違えだったら申し訳ないんですがセッティングにキャスト混じってた?Tシャツだったでしょ?Aはわざわざ最後着替えてカテコ出てきてくれたんですか…)
バンドverの忘れられた物語かっこよすぎる。
バンド練習してたのでどっかでやるんか?と思ってたのですが最後とは思ってなかったし、もしかして録音して流すのか?と思ってたので生演奏はB&E(びっくりしてえー)
部員・神楽・美琴・椿先生が手拍子してるのいとおしくて泣いてしまったね。
あと、それまでただの傍観者だった我々が、軽音部の観客としてあの場にいたのいい舞台装置だなと思いましたね。
間奏で、「10年後、20年後のあなたにも届いてほしい」って言ってるの、東京本部の地下に眠っているEとSを思って泣いた。(世界線がめちゃくちゃ)
澪が泣いてるの、この世界線ではプロジェクトFの記憶はないけど、「いつか辿り着く未来のために」の皐月のようになんとなく知っていてなぜか涙がこぼれたのかなと思いました。(神楽は遠くて細かい表情まで見えなかった)
衛士に促されて手拍子したり、泣いてる~~ってなってる澪かわいかったね……この世界でも軽音部入ってくれるんじゃん…
演奏もばちくそかっこよかったけど、歌詞も素敵だったな。
佑希の声が柔らかくて、「ふわっと風にでも吹かれないと 形保つことできなくて」って歌詞に合ってるなと思いました。
「君の手を引かなきゃ」というのも、佑希が澪や神楽の手を取るシーンと相まってぐっときましたね。
AクラスもBクラスも死ぬことを我々は知っていたのに、こんな笑顔(ぼろぼろに泣いている)で終わるなんて想像していなかった。最高でした。
その他
終わってほしくないな~と思う反面、千秋楽になると、「我々が見ているからこの子たちはあの世界から出られないんだよな」と思うとあと1万回やってとは言えなくなってしまいました。
束田唯や流夏から劇中でも何度もグサグサと刺されたわけですけど。
「どうなるか知っているのに見ていることしかできない、手を出すことはできない」傍観者が「見ていることに意味がある」と思わせてもらって救われた気がしたけど。やっぱり彼らを救いたいんですよね。結局は傍観者だとか安全なところから見ていると言われてもね。
デスナインはみんな好きになっちゃうんですけど、生き様が好きなのはアンドロギュノスの乙女のニチカとADの怜人。自分の行動が誰かの未来を変えると信じて死んでいった二人…
律の発言もアンドロギュノスの乙女を観ると深まっていくと思うので、アンドロギュノスの乙女の再配信してほしいですね。
ぷらいべったーふせったー、ついったーで書いた内容をもってきたものが本文ですが、とりあえずこれも置いときます。
デスナインADの初日ネタバレ感想 - Privatter
デスナインAD2日目終えての感想考察 - Privatter
デスナイン
本当に好きな作品です。
終わりなんて言わないでください…(様々な事情があるのはわかるのでオタクの無責任な願いです)
非公開のチャプターも観たいし、これまでのチャプターもまた振り返りたいし、ボイスドラマの続きも聴きたい。
オタク我儘だね~~~
初演以降はとりあえず全通するくらいには好きでした(時世的に配信も多かったですが)
つまりめっちゃ好きなんです。
千秋楽を終えて劇場を出たとき、泣いてたけどすごく晴れやかな気分でした。
佑希が言うように音楽の力なんだろうなあ。
デスナインAD、まっすぐに届いた光でした。
ありがとうございました。